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今日も気分で景観を考えてます!
by hayashi_kentarou
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同じ地平
【↓レアンドロ・エルリッヒのプール@金沢21世紀美術館】
同じ地平_b0022140_2226065.jpg
地下空間と地表空間の間には、
水とガラス(或いはアクリル?)という見えない層がある。

それを感じる場所、水面下の空間。




高校生のとき、自分でMDの選曲をして
オリジナルセレクションを作っては、悦に入っていた経験がある。
ウォークマン世代の人には、経験のあることかもしれない。

今はipodという大容量のセレクト無用の箱があるし、
ネットを介して、違法(?)とはいえ、音楽を無料で手に入れる術があるから
気になるものは何でもDLという、無嗜好性の罠にはまってしまうキライも
在るのではないのかと思う。

何かを設計しようとする設計者と
設計された何かを見るものの間にはずいぶんと違った性格の
景観が存在するのではないのかと、ふと思ってしまう。

設計する側は、「作るのだ」という人だから
そこで、自分の作り出したモノを自身で消費してしまっている。
設計者自身が、
ソレを喰って、マルマルと太ってしまわないか?
設計をしていて
その疑問を払拭する術を、ボクは今のところ知らない。
今のところ、建物を建てた経験もないし、本当に不明。
(もちろん、実務の方は
客観的に判断しながらデザインをしている
或いは、そういったことを避ける術を持っているのだろうけど。)
(いや、エロイことを言うようだけど
『彼女が本当にキモチイイHをしているか』とか、男性諸氏の謎じゃない!?
確認の言葉のムナシサよ・・・。エロくてゴミン☆)

ボクのセレクションMDなんざ、誰の興味も引いていないわけです
そういった意味で。

デザインされたモノに出会った人は、何もデザインされたモノに
接触していない可能性がある。
何か施設を利用したといっても、それは本当のところ、どういったことなのか
利用者自身も意味を考えるということ少ない、無意識の中に居る。
(ほとんどの場合にはそうでしょう?)
この可能性も払拭できない。

この状況は、ipodやファイル共有の果ての
無嗜好性の罠のはまっている状況としては近いかもしれない
(ipodとかの場合には、飼われてしまう、その利便性に。
自分が好きな音楽をメいっぱい聞くつもりなのに、
使っているうちに、何が自分の聞きたかった音楽かが分からなくなっていく。)

見る側に、「デザインされたモノのよさ」を説くなんていうのは
「俺のMD自慢」に他ならない。
見る側が、よさを発見するしかない。

何も思わなかったところに「気づく」。
この気づきを誘発させる。それが、デザインのあるべき術かもしれない。

「オブザーバー作り出す風景」へ歩み寄ることはだいぶムズイ。
今、図面を引いているのですが、タイソウ不安です。
デザイナーとオブザーバーが、同じ地平に共存する術とは・・・。
by hayashi_kentarou | 2005-01-10 22:31 | ソノホカ
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