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【↓開会直前、このあと.com。会場の準備も終わり、OKD師が登壇】
さてさて、イベント本体についてです。 けんちくの手帳、吉永さんにご指示いただいて、 会場の準備が開場10分前くらいに終了。 その後、 続々とお客さんが入り、「僕達立ってましょか?」というくらいの込み具合。 そこへ、本日のスピーカーOKD師が登場。 進行の山崎さんからのこんな言葉から、イベントは幕を開けるのでした。 「コレは、毎回、イベントの始めにアンケートを取るようにしているのですが 今回、会場に足をお運び頂いた方で、 建築を学んでいる、或いは生業になさっている方は・・・、 では、それ以外の方は?」 このイベントは 「著名な建築家が新作を語る」という建築業者の集いではない。 世の中にもっと、 カジュアルに『けんちく』の楽しさ、価値観を広めていこう、楽しもうという そういう考えに基づいている。 日常と繋がった『けんちく』という風体を語りあい、笑う そんな雰囲気のイベントである。 「こんなものも、なるほど見方によっては面白い!」 「景観の価値を決めるのは、それを見る人全員である」 という言葉が、著作の帯に躍る 「オブザーバーが発見する風景」という考えを提唱しているOKD師は もってこいのスピーカーと言えるのかもしれない。 そんなイントロに続いて、OKD氏がイヨイヨ口を滑らせる、 いつにも増して滑らか。 【↓氏の原風景、日立鉱山の大煙突(崩壊後) 「風景の探索がココから始まった・・・」】 話は、 ・氏の出身地、企業城下町日立の風景 ・大学に進んでから折に触れて訪れた、京浜工業地帯の風景 ・戦前に存在した 工場の造成によって生まれた離れ島を利用した海水浴場 ・モダンという風潮と工場景観に対する、当時の礼賛を 近代絵画や、周辺の川崎市の市歌などに見る ・東京タワーとエッフェル塔に対する評価をロラン・バルトの著作から考える など、工場景観、産業風景、テクノスケープに対する 史的、国内外の評価面から前半はスライドを交え語る。 エッフェル塔の景観に対しては、 電波搭という機能は後付されたもので、 建設には機能的な意義が存在していなかった。 このことが、ロケットや木の幹、昆虫など多様な意味の引き寄せ、 見立てを可能にしていること また、工場景観に対しては 戦前の繁栄のシンボルとしての礼賛 60年代以降の公害の原因としての嫌悪 その後80年代以降、公害が改善された後の現在、 工場景観に対しては意味づけがなされず 湾岸地域などの夜景など、観光ガイド等で注目される際に現れる 『美しい』という評価では、 その実、コレまでに無く内容が存在せず、異化が生じ エッフェル塔のようにオブザーバーによる多様な評価を可能としているとして その景観の特性と可能性が説明された。 (以上の内容に関しては、氏の著作、テクノスケープに詳しい) さてはて、僕がお気楽Blogにレビューしているのに なにやら固い文章になってしまっているのに対して 会場の雰囲気は実に和やかであった。 そこは、スピーカーの人となりとでも評しておいたらいいのかも・・・。 【↓抽象・具象での単純反復による印象の違いについての説明のシーン】 得意のパワーポイントで今回も笑いを取っていた。 実際には、一切冗談めいたスライドはなく、 美術評論などに基づいて「単純反復」を解説しているだけであるのだが そこは、一瞬にして理解を呼び、次の瞬間には笑いを誘うという 浸み込むような レベルの高いプレゼンテーションが行われたということは 会場に足を運ばれた方々と共通の認識に違いないと思う。 ん~と、その後、質疑応答がなされたのですが、そこは、マタ次回にでも!!
by hayashi_kentarou
| 2005-04-26 23:26
| 景観
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